クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦:★★★☆

監督:増井壮一
脚本:こぐれ京

クレヨンしんちゃんの映画が好きでここ最近はコロコロ変わる監督と脚本に期待を抱きつつがっかりして劇場を去ることを繰り返してきた諸君、今年は安心したまえ、今年は面白いぞ!
スパイ映画の姿を借りた今年の映画のメッセージはただひとつ、「大人はおかしい」という明快なもの。今、日本で、福島で起こってることを予見してたんじゃないかといえる子供から見た大人への痛烈な批判だ!...とったら大げさかしら。

閑話休題。今年はギャグがちゃんとギャグとして成立し、何よりお話が一本筋が通っていて(それが上にあげたメッセージである)最後までグダグダにならなかっただけでも評価したい。黄金期のアクションに比べると黄金期ほどのメリハリはないのだけど、そこは増井監督は劇場映画の監督初めてということに免じて目をつぶろうじゃあないか。
本当に下品な作品なんだけど、でもクレヨンしんちゃんって本来そういう作品でしょうよ。親子愛とかなんとか感動させるような要素って後から付いてきたものであって、これが本来あるべき姿だったんじゃないですかね、違いますか、そうですか。
作品のテイストとしては初期の「ブリブリ王国の秘宝」に「ヘンダーランド」のキャラをミックスしたような感じでしたな。本郷テイストが近いというか。3週間で公開は終わるので迷ってる人はGW中に劇場へGO!(玄田哲章の声で)。