アンストッパブル再見

アンストッパブル:★★★★
監督:トニー・スコット

1月に劇場で見たときは不覚にも舟をこいでしまったので、これはもしや作品に問題があるのかと思ったものの、DVDで再見したら問題は自分にあったということを実感。傑作じゃないですか。とりあえず今年のベストワン候補入り決定。

仕事をちゃんとする人をひたすらかっこよく撮る映画。トニー・スコットは毎度こういうテーマがありますな。アルチザンを称えるというか。逆に仕事をちゃんとしない人たちはどこまでも愚かしく描かれる(最後ファストフード業界に転向する問題の社員とかね)。これは初見時にも気づいたのだけど、やはり強い父性についての話だった。妻との接近が許されず、子供を遠くから見ていることしかできないクリス・パインは命がけの男らしい仕事をすることで失われた父性と尊厳を取り戻す、というつくり。もちろん仕事に命を懸けるデンゼル・ワシトンはかっこよく描かれてます。命を懸けたミッションの最中に少しずつ距離を縮めてプライベートな話をしていくクリス・パインデンゼル・ワシントンの描写も的確でお見事。

結末はわかりきっているのに手に汗握る展開で、サスペンス描写がお見事な一本。お勧めです。