RED/レッド あしたのジョー

RED/レッド:★★★☆

『エクスペンダブルズ』から筋肉を抜いて演技派を足した感じの楽しい映画。RED(引退した超危険人物)ことブルース・ウィリスが狙われる背景には現在社会とのなんの繋がりも、政治的な含みも考えさせられることもないのだけど、これはベテラン俳優が方の力を抜いて(モーガン・フリーマン)、あるいは怪演ぶりをいかんなく発揮して(マルコビッチ!)、無茶してくれるのをめでる作品なので不問。
レベッカ・ピジョンをダンナのデビット・マメット映画以外で初めて見た気がする。ブルース・ウィリスはまだまだアクションいけるという印象なので、『エクスペンダブル2』では大暴れしていただきたい次第。


あしたのジョー(の力石):★★★★★
いや、日本でこれだけのデニーロ・アプローチできる役者ってのはそうそういるもんじゃないですよ。っていっても段平やった香川照之のことじゃないよ。あれは役者が漫画になっちゃってる。漫画を役者の側に引き込んでるのが力石を演じてる伊勢谷友介。体の動きの切れはいいし、なにより減量シーンのすさまじさは線がたくさん入ったアニメ版よりも鬼気迫るものあり。というわけで怪演と快演の間に挟まれたジョーを演じた山下智久はかなり損だったかな。世にすねてたというけど、そんなところ微塵と見せず単に演技が足りなく見えてしまった。
映画自体は★★★ぐらいの出来。ジョーがこぎれい過ぎてどんな人間なのか最後までよくわからなかった。あとエピローグ長すぎ。あそこまでやるんだったら、何故ジョーがドヤ街に戻る気になったのか、そのキッカケを描かないとイカンでしょ。