最近の映画

病気やバイトで更新できないでいましたが映画はちゃんと見ています。以前のように十分楽しめているかどうかは別ですが。

ブラインドネス:★★★
シャマラン系の映画だと思ってたんで(だってズバコーンのジュリアン・ムーアが主演だぞ!)強烈なボディブローを食らったような感触。とにかく不愉快。それはそれだけ人間の汚いところを描いているからなのだけど、自分があの監禁施設の中でただ一人目が見える状態のジュリアン・ムーアだったらとても精神が持たないと思って鑑賞していました。
きしくもジュリアン・ムーアが出てた傑作『トゥモロー・ワールド』と一緒で、人間が本来持っている機能が世界的に一同になくなると、倫理観が同時に失われていると言う点が似ているな、と思いました。都市の荒廃ぶりなんかも。ただし『トゥモロー・ワールド』のような映像のインパクトがなく、ただただ不愉快な映像が続くという感じでした。
目が見えても状況は改善できず、ただ傍観者にしか人はなれないという、厭世的な作品だと思います。

トロピック・サンダー/史上最低の作戦:★★★☆
大傑作の『ズーランダー』ほど洗練されていないですが面白いです。『ズーランダー』はいわゆる「ギョーカイ」の人たちを外側から馬鹿にした痛快な作品でしたが、この作品は映画業界と言うベン・スティラーが所属している内側から「ギョーカイ」の人間(アノ人が演じているプロデューサーに集約されているところがありますが)を痛罵している自虐的な内容です。『ズーランダー』はファッションモデルは自分でものを考えられないバカの役立たずだ、という内容でしたが、今回は役者は演技をすることしかできなず、演じたつもりで演じた役柄に関連したこと(例えば軍人の心理など)を理解したつもりでいるのは傲慢だと皮肉っています。今回は踊りでしめてくれたので満足(『ズーランダー』はウィル・フェレルの踊りをエンディング用に撮っていたのにカットしていたので)。ウィル・フェレルオーウェン・ウィルソンが出てたらもっとよかったなぁ。

1408号室:★★★
原作はキングの『幸運の15セント硬貨』に収録されている短編。かなり脚色されていて、主人公が何故スケプティカルな人間になったのかが、信仰の喪失とともに掘り下げられてます。原作読んでると中盤の展開で思いっきりだまされるので、これはなかなかうまいかと。ただホラーって結局はコケ脅しがどこまでできるか、につきてしまってそんなに感銘を受けると言う内容にはならないんですよね・・・。ジョン・キューザックの一人芝居が延々と続くので若干中だるみな気も。サミュエル・L・ジャクソンは思わせぶりすぎ。

ルパン三世カリオストロの城:★★★★
久々に見ました。劇場で見たのは初めて。傑作なのは周知の事実なので多くは語りません。カリオストロ伯爵が「クラリス〜」と言うたびに『羊たちの沈黙』のTV放送版のレクターの吹き替えが石田太郎になったのはこの役のせいじゃないか、と頭をよぎりました。