最近の映画

ジェネラル・ルージュの凱旋:★★★
殺人ミステリとしては前作と同じく2流。前作は犯人の動機がアレなので、犯人が誰でもいいというオソマツさでしたが、今回は探偵(=阿部寛)が犯人に気付く手掛かりを明かしてない、つまりは観客に見せていない点でミステリとしてフェアではありません。というかそれ以前に殺人事件が本筋に必要ないのは減点対象でしょう(と思ったら殺人事件は映画化に際しての脚色だとか)。前作と同じで問題提起ありきでミステリを作るから無理が出るのだと思います。今回に関しては営利追求型の病院経営の問題点とERの受け入れ問題ですね。提起された問題そのものは非常に現実的なものなので悪くないのですが、物語がそれに追いついていないという感じです。ただし「傲慢な阿部チャン」という映像はそれだけでお金を出す価値がある画だと思うので★3つです。脚本上の無駄な遊びがなくなったのもよいかと。殺人ミステリとしてではなく医療ものとしてシリーズ希望、もちろん阿部チャン付きで。


パッセンジャーズ:★★☆
はい、みなさん一緒にご唱和ください。「今さら『墜落!大空港』かい!」あれ?声がそろわないな・・・。ということはそれだけありきたりなオチということですね。


マダガスカル2:★★★★
最近見た映画(『DRAGONBALL EVOLUTION』『ヤッターマン』も見たんですがこれに関しては後日)では一番突き抜けて面白かった!キングジュリアンが「皆が冷静になる前に急げ!」というシーンがありますが、この作品そのものが観客が冷静になる前にギャグを連打してきてエンドロールまで逃げきるというスタイルだと思いました。カメラで抜かないスクリーンのはじっこでも笑いをとる、笑いに対するどん欲な姿勢に感服しました。ストーリーの主軸は『ライオンキング』のパロディ。同時進行で、「皆と同じに見えるけど、ある人にとっては特別な友人という存在であるということは素晴らしい!」というテーマと愛のテーマが語られます。これにペンギン軍団とサルの労組(笑)が絡んで物語が破たんせず90分程度で収まるんだからすごい。しかし名脇役に恵まれたシリーズだと思います。『シュレック』は2作目で語るべきことを語り終えてしまったので3作目は大いなる蛇足にしか感じませんでしたが、本作品は主人公の4匹とペンギン軍団、キングジュリアンと侍従がいればいくらでも話が作れるのでシリーズ化を大いに期待!