全然パラノーマルじゃないパラノーマル・アクティビティ

例えばこれが本当にあったドキュメタリーフィルムであれば、怖いと感じるのかもしれなのだけど、作りものだということが『4thカインド』以上にわかってしまっているので、もうとにかくしらじらしい印象しか受けないのですね。おこってる現象が作りもののアクティビティです。
そりゃシーンとした場面で突然ドンっと音がすれば驚きますが、それはsurprisedであってfrightenedだったりscaredといった感覚ではないわけです。アメリカでの異常なヒットぶりに正直戸惑ってしまいます。アメリカ人は怖がりなのかねぇ?
同じようなケースは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』でもありましたが、あれに比べれば「演出の意図」といったものが見え隠れします。あれは役者にドッキリな演出をさせて、役者自身を怖がらせることで、恐怖心をあおってましたが(で、失敗してるともうんですが)、今回は「この辺でシーツがつつーっと動けば怖いでしょ?」という計算めいたものが見えます。それが何というか、あざといんですな。そこまで計算しできるのならば、そもそもモキュメンタリーではなく、フィクションとしてのホラーを正攻法で作ればいいのに、とちょいとしたいらだちを感じます。
とりあえずカメラ切れ!ドア閉めろ!家を出ろ!とツッコミ放題な作品でありました。映画といえる品物ではないので星はなしです。